ペットボトルの蓋がない
ペットボトルの蓋がない。
どうでもよくない。今どうでもいいて思ったでしょ、だから先に言ったの、
どうでもよくないんだこれが。
あ、別にそんな高級な蓋とかそういうのじゃない
なに、高級なペットボトルの蓋って。
ちがくて。
あのね、小林は家だとほぼ自分の部屋にいるのね、だから喉乾いたときに外出るのが面倒くさいの、特に夜とか。その時に飲む用のファミマのデカい緑茶(900ml)の空ペットボトルに水を入れてるの。その蓋がない。
どうしたことか。
机にない。
床にもない。
まさかベッド?ない。
PCの裏?見てないけど多分ない。
喉が渇いたのに、900mlは今17滴くらいしかない。
注ぎに行きたい。
でも蓋がない。
満タンにしたいのに蓋がないとこぼしてしまうかもしれない。
喉が渇いてピリピリする。
蓋がないペットボトルが間抜けに佇んでる、カラフェかよ。
そういえばカラフェってどういう意味?
「カラフェ とは」
へー、ワインの酸化を促して風味を豊かにするために蓋がないんだね。
...
蓋がない!喉が渇いたんだって!
どうしようどうしよう、こういうどうでもいいことにこだわると前に進めない。
別に死にそうなほど喉が渇いてるわけじゃない。
蓋がなくてもペットボトルに水は入る。
コップもあるし何なら水道から直接手ですくって飲めばいい。
でも蓋がない。蓋がないから飲めない。
あ、昨日か一昨日買った飲みかけの麦茶のペットボトルがある。
これでいいや。
かくして無地だった水用ペットボトルの蓋には「KIRIN」のマークが記された。
おわり。